インターネット広告の代表的な指標まとめ
インターネット広告の費用対効果を高めるためには、ネット広告特有の指標を理解し、媒体に応じて使い分けてKPI管理を行う必要があります。
様々な指標がありますが、今回は入門編として、よく使われる代表的な指標についてまとめてみました。
代表的な指標(CTR / CVR / CPA / ROAS / 広告 ROI)
まず、基本となる指標を3つ押さえましょう。
- インプレッション数・・・広告が表示された回数
- クリック数・・・広告がクリックされた回数
- コンバージョン数・・・成果の数。申し込みだったり、資料請求だったり。サイトの目的によって様々。
これらの指標をベースに、その効果を図る指標に以下のようなものがあります。 順に紹介していきます。
CTR クリック率 (Click Through Rate)
10,000回広告が表示されて、そのうち100回クリックされた場合、CTRは1%となります。インターネット広告のスタート地点ともいえる指標ですね。広告が表示されたとしても、クリックしていただかないことには始まりません(もちろん、認知目的でクリックをKPIとしないバナー広告などもありますが)。SEOであれば、検索順位の上昇や、検索結果に表示されるタイトルや説明文(description)を改善により、CTRの改善が図られますし、バナー広告であれば、バナー画像のクリエイティブの改善がCTRの上昇につながります。
CVR コンバージョンレイト (Conversion Rate)
広告のクリック数、すなわち自社サイトやLPへのアクセス数に対する、コンバージョン数の割合です。
例えば、広告経由で100人がサイト(ランディングページ)を訪れ、そのうち4人の人が成果に至った場合、4%がCVRとなります。CTRが高くても、結局CVRが低ければ、制約率が低く目的を果たせていない、という関係ですね。
CPA 獲得単価(Cost per Action )
1コンバージョンに対して、広告費をどれだけ投じたかを測る指標です。例えば、資料請求がコンバージョンとなる場合、1件の資料請求にいくらのお金をかけても良いか、という考え方をします。CPA が2500円だったとすると、一件の資料請求を獲得するのに2500円使いました、ということです。これをよしとするか否かは、扱う商材の単価と、資料請求から本申し込みに流れる割合とによります。そのあたりを見極めて、広告出稿の評価をおこなっていく必要があります。
ROAS (Return On Ad Spend)
広告の費用対効果を表す指標のひとつであり、売上金額を出稿した広告費用で割ることで算出できます。
広告出稿によってどのくらい売上が伸びたのかを示しています。この数値が100%以下だと、その広告キャンペーンにかけた広告費用は、そこから獲得できた売上より高かったということです。
広告ROI (Return On Investment)
ROASに似ていますが、ROIは、売上ではなく利益(売上 – 広告費)をベースに算出します。出稿した広告費用に対する利益の割合ですね。例えば、ROASが100%を超えていても、ROIがマイナスなら、利益ベースでは貢献できていない、ということになります。
各指標の関係
繰り返しになりますが、CTRとCVRの関係でいうと、インプレッション数 × CTR × CVR が、最終的な成果の数となります。
また、どの指標を重視するかは、広告の種類によっても異なります。例えば認知系のディスプレイ広告やバナー広告では、インプレッション数が重要となるし、広告の課金形態も「インプレッション保証」だったりします。
一方で、リスティング広告などの刈り取り系では、インプレッションも重要ですが、やはりいかにクリックしてLPに来ていただくか、さらにそこからコンバージョンにつながるか、が重要な指標になります。課金形態もクリック課金が一般的ですね。そのため、CTRとCVRをKPIとしてしっかりと見ていかないといけません。
さらに、当然ながらそこに予算を含めて出稿量やポートフォリオを組んでいかないといけないため、ROASやROIを見ながら、できるだけ効率良く広告予算を使うことが、広告運用担当者やマーケターには求められる、というわけです。
以上が、インターネット広告の基本的な指標の関係になります。SNS広告などではまた別の指標が使われたりもしますので、そのあたりはまた別の記事で書いていきたいと思います。